デンマークでの少ししょっぱい学校生活

2022/08/19 21:49

入寮してもうすぐ一週間

私にとって、とっっっってもタフな一週間となりましたが、なんとかサバイブすることができました!笑

今週はイントロウィークと言って、授業や寮生活をしていく上で必要な説明を受けたり、カリキュラムを決めたり、親睦のためのパーティーや hygge 体験など、とにかく盛りだくさんの一週間でした。情報量に爆発しそうです。というか爆発してます。たくさんの睡眠とカロリーが必要。笑

というのも言い訳・・・おやつが美味しすぎてやばい。

通っている学校の特徴

わたしは今、フォルケホイスコーレと言われる北欧独自の教育機関に在籍しています。デンマーク国内に約70校ほどあり、そのほとんどが全寮制となっていて、北欧的民主主義を学べる国民学校のような存在です。

学校によって特色は異なりますが、特徴として以下があげられます。

  • 17歳以上なら誰でも参加することができる
  • 試験や成績が一切ない
  • ディスカッション主体の授業形式
  • 学びたいことを好きなだけ学ぶ
  • 費用の7割程度を国が負担(外国人であっても)

ヨーロッパでは、高校卒業後にすぐに進学するのではなく、やりたいことを見定めたり、やりたいことをやるための期間として、ギャップイヤーを設ける文化があるそうです。フォルケに来ている若者の大半はギャップイヤーとして来ているようでした。素敵ですよね。私はただのギャルだったけど、それでも高校生ってめちゃくちゃ忙しかったので、自分のことについて考える時間ってあるようでなかったなと思っています。エンジニアになるまでだいぶ遠回りしましたし!

他にもリスキリングだったり、休暇だったり、フォルケに来る目的は人それぞれ。大体5〜6ヶ月で1タームなんですが、2年以上いる "寮の主" みたいな学生もいます。笑(お金持ちなんだろうな・・・)

フォルケについてはこちらの記事がわかりやすく、雰囲気も掴みやすいと思うので、興味がある方はぜひ一読してみてください。

人生のための学校、デンマークの「フォルケホイスコーレ」って、どんな学校?【前半】

ちなみにわたしは Vrå Højskole という、アートとライフスタイルを学べるフォルケに来ています。

外国人向けにデンマーク文化と言語を教えるクラスも開講されていて、私が Vrå を選んだ大きな理由の一つとなっています。アウトドア・ヨガ・自給自足・数学のクラスも受講する予定です。楽しみ!

費用については 5ヶ月で 65万円くらいでした。学費・寮費・食費が含まれているので円安とはいえかなり格安!

寮について

一つの寮につき 8部屋あって、特別な理由がない限りふたり一部屋です。広さは10畳くらい。ベッドが二つと勉強用のデスク、クローゼットが備え付けられています。シャワーとトイレは各部屋にあり、かなり清潔です。(期待していなかったので、かなり嬉しかった!)

イントロウィークでは寮対抗でオークションイベントがあり、フェイクマネーで家具や観葉植物などを競り合いました。

寮ごとに作戦を練ってから競りに挑みます。競り勝ったものは、実際に寮に持ち帰って使うことができるのが面白いなと思いました。負け続けた寮は質素なインテリアになります。

謎のオブジェが超高値で取引されたりしていたのも面白かった。笑

私たちは cozy な家具セットとクリスマスっぽい謎の電飾を手に入れました。電飾いるんやろか。笑

必要とされる語学力

Vrå Højskole では学生の半分が外国人(デンマーク外からの学生)なので、なにか説明があるときは必ずデンマーク語と英語の両方で行われます。デンマーク人は英語も話すので、デンマーク語ができなくても問題ないです!

ただ、英語ができないとかなり辛いです。わたしは CEFR でギリ B2 いったりいかなかったりくらいなんですが、思ったよりリスニングができなくて最初の 3日間は本当に辛かったです。(オンライン英会話は本当にゆっくり喋ってくれてたんだなと思い知らされました)

食事中でがやがやしているとリスニングの難易度は格段に上がるし、しゃべるの早いし、世界中から生徒が来ているので訛りもそれぞれ。聞き取れないし、伝わらないし、つらくて密かに涙したりもしました・・・。笑

英語でのコミュニケーションが上手な人に練習法を聞いてみると、字幕付きのシャドーイングで完全にコピーする練習をしていたとのことです。早速やってみようと思ってます!

海外の学校だなと感じた出来事

  • 先生が話していても、リンゴを丸かじりしている人がいる
  • 先生が話していても、椅子の上であぐらをかいている
  • ドレスコード指定のパーティーがある
  • なにかとみんなで歌う
  • 露出が多め、トップレスの人もいる
  • 体型を一切気にしない
  • カップルは授業中も肩を抱いている(カップルになるの早!)
  • とにかく自分の意見を求められる
  • なにかとディスカッションをする

個人的には映画のイメージそのものだなと思ったりしましたが、ディスカッションの多さは想像以上でした!

インクルーシブ、責任、対話

みんなそれぞれ違うバックグラウンドを持っているので、みんながより良く過ごすためにどうしようか?という話し合いがよく行われます。寮生活、パーティーの在り方、お酒について。ルールは決められていないので、自分たちで考えます。

"It's your game" そして "Who is responsible?"。印象に残っている先生の言葉です。

正直パーティーとか懇親会とか苦手なんですが、楽しめるかどうかって自分次第ですよね。そしてみんなの協力次第でもあります。どうしたら全員が楽しみだと思えるパーティーになるか考えて行動することの責任が全員にあるというのは、とても素敵な考え方だなと思いました。

わたしは時折 not for me だなと割り切ってしまうところがあるのですが(それはそれで正しいのだけど)、自分で自分を排除しないこともまた大事な考え方の一つだなと気づいたりしました。

かなり北欧的民主主義を体験できている気がします。この考え方は絶対日本に持ち帰りたい!

パーティーは踊ったり飲んだりするだけじゃなくて、有志が即興演奏する場もあったりして、とても楽しかったです!

It's my game.

学校で行われるイントロダクションイベントはどれも興味深く、新たな発見がありましたが、やっぱりコミュニケーションの問題が結構つらかった・・・。

わたしより年上の人もいるけど、圧倒的に年下(18〜24歳)が多く、カルチャーギャップというよりジェネレーションギャップが大きいかもしれない。若者のほとんどがギャップイヤーで参加していて、人生の進捗(?)が違うんですよね。そこがまたコミュニケーションを難しくしている気がします。

日本から来ている専門職社会人との会話がなにより弾んでしまいます。デンマークでのお仕事戦略とかビザ問題についてとか・・・。もちろんそれも最高に素敵な出会いなのだけれど!

私がフォルケに来たのは、デンマークの文化・言語への好奇心を満たすためと、この地に慣れるためでした。北欧的民主主義に興味があったし、最初から知り合いが一人もいないコペンハーゲンで一人暮らしをするのはかなりハードストレッチになりそうだと考えての選択だったんです。全寮制だからご飯の心配もいらないですしね。

英語圏で通用するエンジニアになるという明確な目標を持っているので、みんなとスタンスが違うのも当たり前です。だからこそ!自分を排除しないことに挑戦したいと考えています。(学んだことを早速応用!)

異なるカルチャー・世代の彼ら彼女らと時間を共有することで、素敵な化学変化が起きると良いなと思います!来週からは授業が始まるので、共通の話題ももっとできるはず。楽しむ!