気持ちに寄り添った振り返りを実践してみた
いつもはKPTベースで振り返りをやっていますが、KEEPがあまり出てこなかったり、PROBLEMに付箋が集中したりと、ストイックな会になりがちです。それ自体は悪いことではないのですが、もっと前向きで楽しい会にできないものだろうか、みんなの成果を称えられないだろうか、と考えていたところ、@nozawabit さんのツイートが流れてきました。
KPTではないのですが、この記事の内容をカスタマイズしてレトロしたところ、Kがよく出て、自責以外のPも出るようになりました!Kが「ドやりたいこと」「感謝したいこと」「続けたいこと」にあたり、PとTが「聞いてほしいこと」「変えたいこと」にあたると思っています。https://t.co/9e3GMoWTfY
— nozawabit (@nozawabit) September 24, 2021
こちらで紹介されているフォーマットを試してみたところ、かなり充実した振り返りになったので、気づきを書いていきたいと思います。
ポジティブな付箋が増えた
KEEPがドヤりたいこと・感謝したいこと・続けたいことというラベルに変わっただけで、かなりポジティブな付箋が増えました。また、個人と他人のがんばりに目をむけることで、個人の特性やチームの良いところが見えたりもしました。
テストのカバレッジに貢献して足場をガンガン整えていくメンバーもいれば、複雑な案件を着実に進めてきたメンバー、チームのファシリテーターをやってきたメンバーもいます。みんな、それぞれの形でコミットしているんだなと、全員で改めて実感できたのがよかったです。
コミュニケーションがスムーズになった
聞いてほしいことと変えたいことを分けることで、解決すべきことと愚痴の線引ができて、コミュニケーションがスムーズになりました。付箋を書くときにも、まず「これは解決するべき問題なのか?」と考えることができます。問題点は無限に出てくるし、すべて議論していたらいくら時間があっても足りません。
また、「聞いてほしいこと」があることで、問題視するほどではないことを、発散できるのも良いです。
気持ちを話しやすくなった
気持ちに寄り添ったラベルにすることで、気持ちの問題を話しやすくなったと思います。特に印象的だったのは「チームに遠慮することをやめたい」「土下座絵文字の濫用をやめたい」というトピックです。これらは従来のKPTでは出づらい内容だったと思っています。
まとめ
感情的になるのは一般的に良くないと言われるけど、感情があるのはあたりまえのことだと思います。自分の思いや考えを素直に表現し、がんばりを称えられるチームでありたいです。気持ちに寄り添った振り返りをすることで、相互理解が深まり、心理的安全性が高まったのではないかと思います。
また、フォーマットによって振り返りのアウトプットがかなり変わることがわかったので、フォーマットの特性を理解して、状況に応じて選択できると良いと思いました。
ラベリングって結構大事なんだな〜
— カオルコ (@yykaoruko) November 10, 2021
人の動きがほんと変わる気がする。
抽象化しすぎるより、コミュニケーションとか感情に寄り添ったラベルのほうが、意図を実践しやすいんだろうな〜とか思った
振り返りは奥が深い。